MOUNTAIN TREE
山の木(かいふの木)を使う
山の木
(かいふの木)を使う
山の空気を体中に取り込むと
それだけで元気に
なる気持ちになります。
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海陽町で生まれ育った私も、
こうやって山に入る機会はめったになく、念願の二回目でした。
山に森に入り、立木を見て
立木で買いたい木を
指定出来たのも初めてでした。
これが届くかは、掛けのようなものだとも聞きましたが(笑
届くことを祈っています。
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ここに紹介するかいふの山の林業に携わる方々はかいふの山を知り、かいふの山のどんな木が良いか?!
私たちお客様に
一番近くにいる設計者と
近い距離で教えてくれます。
古来海だった場所が隆起してできた海部地域栄養と水分を多く吸収した
『赤黒杉』の多い海部の
森赤黒色の変化も多く、
含水率の高さから扱い
にくい材料ではありますが
地元の大工さん達は、
この材料を好みながら
綺麗に配置してくれます。
仕上げ部分に意図して使っても
とても美しいです。
木の良さを体感する
建物を作られてみませんか?
出来ていく建物は、
森そのものを切り取り
そこに纏う空気感そのものを
連れてきてくれます。
杉の木は、こんな風に森に真っすぐ立っている事から素直な木
『すぎ』と呼ばれます。
高さは25~40mほど、杉の学名
「クリプトメリア・ヤポニカ」は、
ラテン語で「日本の隠れた財産」
という意味があります。
この言葉を知った時、私も
(2年前から私の木の先生と訪ねている)小さな後輩たち海南小学校の子供たちも杉の木がより好きに大切にしなければいけないものになりました。
高知県の巨木で有名な魚梁瀬杉が
生息する地域と背中合わせの海部の山
地元の『かいふの木』は、
強度があり、色合いも美しく、
香りの良い良質な材料に
出会えることが多いです。
山に入っても、丸太がある
土場に行っても、
木に癒されています。
この素敵な木たちを大切な人の近く
に届けたくなるから、
私は建築家をしているのかもしれません。
渕村林業
渕村武志氏
徳島県木材協同組合連合会のHPです。
下記を見て、杉の良さをより知って頂けたら嬉しいです。
渕村林業 土場にて
海部森林組合の事務所がある場所から、ほんの少し先に『渕村林業』の土場があります。
『かいふの山の木』で自宅を建てたかった私が最初に訪ねた場所でした。
故渕村定男社長に山の木の事を習い、木を手に入れる術も教えてもらいましたが、
結局こんな木がほしいとお願いの方法を知っただけで林業家の方々に頼りっぱなしで、今も木を手に入れています。
若き林業家の後継者たちが、森を護り、森の命をいただきながら、木を私たちのところに届けてくれます。
森の声を聴きながら木を伐りだす作業をしている人たちは、何処か仙人なんじゃないかと思う透明感を纏う人たちです。
海部森林組合
海部の山を管理されています。森林組合が管理されている山を見せていただきました。
国道から林道を走ること15分ほどすると、森の奥深くに『かいふ杉』を伐採している場所が見えてきました。一日多いと100本を切るとのことです。倒した木を山の中である程度乾かして、少し軽くなった材料を『線』を張って吊って出してきます。
切り旬というものがあり、季節の掟を守りながら、山から木が伐りだされます。山から出る水が美しい川を作り、海も作っていきます。ここはある意味桃源郷のような自然の宝庫のような場所だと思っています。
地域全ての木を切り倒す皆伐(かいばつ)ではなく木の成長を促す間伐(かんばつ)が行われていました。
周りの葉が枯れているのは、葉枯らしといって山の中で含水率と重さを下げ、里におろしやすくする山の方々の知恵だと聞きました。葉枯らしを行なうことでカビや腐りに強い木材となるようです。
こんな風に木は山から空を飛んできます。ドローンでこの『線』を張るそうです。そして山の中の土場から里に出すときに、運び出しやすい3.4mになるそうです。長尺材は、注文があれば出し方があると思いますが、出してくれます。
木を買うとき
谷あいを超えて切り立ったように見える山間を杉に会いに歩いていきました。いつもじゃないです。貴重な二回目です。
殆ど枝のない立派な40m高の杉に出会えました。
土場では木を触りながら、しっとりとした切ったばかりの香りがします。家の中で使う材料とまた違う香りです。
たまに出てくる巨木の1・2番玉これはちょうど1mでした。
めったに出ない杉だったのかいつものお値段ではなかったです。
これは材料が良すぎて、売れなかったと聞いたので10~13m長尺材買わせてもらって八角形梁にしました。
木内大工さんにここから一本選ぶならどれにしましょうか?と選んでもらいました。
材種、太さ、長さ、年代などによって選別してくれています。
巨木を海陽町から徳島市内へ運んできてくれました。下ろし方が見事で、動画撮ってしまいました。
村井製材所
巨木がどこでも製材できないので村井さんのところに運んでもらいます。
とても丁寧に木の良さを一緒に見ながら挽きながら寸法変更しても、本当はダメだと思いますが、許してくれます。
真剣に狂いのない製材をしてくれます。
機械が社長の指示通りに、無駄なく動きます。レーダーで真っすぐに切る場所を決めていきます。
芯去り材の柱を取るのに、節をみながら製材しています。
やっぱり木のセンターは節が出てきます。枝がなくても、節は潜んでいます。挽きながら、表面で仕上げ材をとって、内側の芯材で、外部でも使える材料をとります。社長との話し合いによる挽きは木とも語り合えているようで、心に響く相談が出来ることが嬉しいです。
でもこの木は丸太のどこにも節がなく奇跡の木でした。社長はこんな木を仕事し始めてから見たことがないと話してくれました。この木との出会いはとてもうれしい事でした。
これは135角、120角の柱と窓枠に使おうと挽きました。
実家の材料はこうやって乾かしています。
構造材
長尺材を運ぶのに10t車を準備することが多い
柱の背割りを
しっかり行う
10mある八角形の大梁
八角形の大梁300角-繊維を残す丸太に近い形状に寄って、材料の強さを残す
渡り顎の仕口梁を切らないで掛けることにより破断をふせぐ
渡り顎仕口により、胴差より外に出す大梁上の小梁:120×240(一般住宅の大梁)を桁:150×300の上に渡アゴ掛けで載せている。
52軒先の八角形桁:木の強い芯だけを使っている梁-一番粘り強く、耐水性のある黒杉。
コテージ11mの大梁②:大梁に垂直に小梁が載る。継手がないことにより、耐震破断しない。揺れて建物を活かす方法。